
アマチュアゴルファーにとって、マッスルバックアイアンは憧れのクラブのひとつです。 多くの人が「かっこいいけど、使いこなすのは難しそう…」と感じているのではないでしょうか。技術に自信を持つゴルファーや、かっこいいクラブを使いこなしたいゴルファーにとって、マッスルバックアイアンは挑戦する価値のあるクラブです!
そこでこの記事では
マッスルバックの購入を考えているけれど、後悔しないか不安な人のためにマッスルバックの特徴をまとめて解説
この記事を読めば、マッスルバックの本当の魅力が全てわかります。
私がマッスルバックを長年使ってきた経験を凝縮しました。マッスルバックを使ってみたくてモヤモヤしている人は最後まで読んでください!
そもそもマッスルバックアイアンとは

マッスルバックというのは、アイアンのヘッドの形状のこと
形状の主な特徴としては
- フェースの後ろが肉厚で、えぐられたりしていない
- フェースの面積が小さい
- トップブレードが薄い
- ソールの幅が狭い
- とにかくヘッド自体が小さい!
といった点が挙げられます。シンプルで余計な装飾がされていないデザインのものがほとんどです。このシンプルなデザインはマッスルバックでしか手に入りません。デザインだけで言っても、マッスルバックよりカッコいいアイアンは無いと言ってもよいでしょう。
マッスルバックとキャビティバックの違い

キャビティバックはマッスルバックと比較して次のような形状の特徴があります。
- フェースの後ろを削って外周に重量配分がされている
- フェースの面積が若干大きい
- トップブレードが若干厚い
- ソールの幅が若干広い
- マッスルバックと比べると一回り大きい
一番売れ筋の形状であるため、各メーカーがデザイン性を考えて作っています。ハーフキャビティ、キャビティ、ポケットキャビティの順に、形状が複雑になっていき、ヘッドが全体的に大きくなります。複合素材が多いということもあり、凝ったデザインになっているものが多いです。決して悪くはないのですが、マッスルに比べるとデザインでは及びません。あくまでもマッスルバックと比べると、ですが。
マッスルバックは本当に難しい?初心者が使っても良いのか?

結論から言えば、マッスルバックが難しいのではなく、キャビティバックがやさしいということ
アイアンの基本形状はマッスルバックで、キャビティやポケットキャビティ、中空アイアンなどはそこから派生したモデル。マッスルバックを使うことで得られるメリットも多く、スイングの良し悪しがはっきりとわかるため、上達への近道となりえます。
一方、キャビティや中空アイアンには「フェースが大きくて芯に当てやすい」「打点がずれても飛距離が落ちにくい」「ソールが広く、ダフリしにくい」などの特徴があり、現在人気のモデルです。しかし、そのやさしさを本当に感じるためには、まずマッスルバックを使って基礎を身につけ、クラブの違いが理解できるようになることが大切です。
しかしキャビティや中空アイアンといったモデルの恩恵を感じたければ、まずはマッスルバックを使用したうえでその違いがわかるようにならなければ意味がありません。マッスルバックを使ってある程度ゴルフが上達すれば、キャビティの”やさしさ”が判るようになります。
最初からやさしいモデルを使うより、初心者の内からマッスルバックでゴルフを始めるのがおすすめ
初心者でも見た目がカッコよく、練習のモチベーションも上がるマッスルバックでのスタートがおすすめです。
マッスルバックのメリット

マッスルバックには使用するメリットがたくさんある
購入で迷っている人はこのメリットを知るべきです。せっかくマッスルバックにとても興味を持っているのに、妥協してキャビティなど別のモデルを使うのはもったいないです。
それにマッスルバックを使ったからと言って、平均スコアが必ずしも悪くなるとは限りません。ではその理由を見ていきましょう。
マッスルバックを使えば上達につながる

マッスルバックはミスヒットをすると、極端に悪い球が出るのは本当?
これはアマチュアゴルファーにはあまり関係のないお話だと思います。と言うのも、ミスヒットをすればどんなクラブであれ良い球は打てません。ましてやプロのように数ミリのズレで球がピンに絡むかどうかというレベルならともかく、アマチュアが毎回そんなショットを打てるとは思いません。というより、そんな球が毎回打てるのならプロになれます。
では何が上達につながるのかというと、ミスショットを打ったことが手応えではっきりと判るということです。ミスに強くてやさしいと言われているアイアンは、特に練習場のマットの上ではダフってもソールが滑って球を拾って当たってくれます。その結果、球が簡単に上がってよく飛んでくれるのです。これをミスヒットと気が付かず、それどころかナイスショットをしたと勘違いをしている人をとてもとても良く見かけます。そしてそういう人はいざ本番でチョロ、ダフリをたくさん打っておきながら、口をそろえて「練習場ではシングルレベルのような球を打てている」と言うのです。
「下手を固める」という言葉がありますが、そういったことにならないようにしたいですね。
マッスルバックは、スイングの良し悪しが球筋でわかりやすいため、練習で上達するのに非常に効果的です。同じ練習量でも、マッスルバックを使うことで正しいフィードバックを得られるため、上達が早くなるでしょう。
操作性が良く、ラフからでも抜けが良い

マッスルバックは操作性が良い
ヘッドが小さい、重心距離が短くて開閉しやすいといったことが主な理由です。また、ヘッドが小さいためインパクト後のヘッドの抜けの良さも特徴です。操作性が良いことにどんなメリットがあるのかというと、球を意図的に曲げたりスピン量をコントロールしやすいということです。
しかしゴルフは、ただでさえ真っすぐ打つのが難しいスポーツです。曲げやすいということは、「曲がってしまいやすい」とも言われています。とはいえ、キャビティを使ったら毎回真っすぐ飛ぶのかというと、そうではありません。どんなクラブでも、スイングが悪ければ曲がるのは同じです。
「打球が曲がりやすいから」といった理由でマッスルバックを選択肢から外すのはもったいない選択です。 スイングや技術が上達すれば、マッスルバックの操作性をコントロールして、より正確で美しいショットを楽しむできるでしょう。
打感が良い
軟鉄鍛造のマッスルバックは打感が良く、芯に当たったときの柔らかい感触は他のモデルでは味わうことができない
実際に打ってみれば、その違いは誰でもわかるでしょう。
この打感の良さは、クラブの構造によるものです。マッスルバックはその名の通り、フェースの後ろ部分が肉厚な造りになっています。この厚みが打感の柔らかさを生み出しているのです。キャビティは重量配分を外周に集めるため、フェースの後ろ部分は薄くなってしまいます。そのため、キャビティでは、打感が少し硬くなってしまうのです。
マッスルバックと似た形状の中空アイアンとは
マッスルバックのように、フェースの後ろ部分が肉厚なデザインとなっています。中空と言っても、内部に振動を吸収する素材が重点されており、打感が柔らかくなるような工夫がされています。ただし、やはりそうはいってもマッスルバックの打感の柔らかさには全くと言っていいほど及びません。
マッスルバックで打つ、フェースに球が吸い付いて乗っている感覚は、手のひらに伝わってくる情報としては極上です。インパクトの刹那の瞬間だけとはいえ、体中のストレスがどこかへ飛んで行ってしまうような感覚です。
ぜひ、マッスルバックを実際に打って、極上の感触を楽しんでみてください。
とにかくカッコいい

ゴルフをやっている人で、マッスルバックをダサいと言っている人はあまりいません。というか、ずっと眺めていられるほどカッコいいです。周りの人もきっと羨ましがっています。
形状といった外観はもちろんのことですが、「上級者専用機」、「初心者お断り」といった謳い文句も、このカッコよさをさらに膨らませているのかもしれませんね。こういった、道具が持っている背景や情報を知ることも、ゴルフギア選びの醍醐味です。
キャディバッグに入れているだけでもカッコいいマッスルバックは、ゴルフライフがさらに楽しくなります。
マッスルバックのデメリット
マッスルバックにもデメリットが無いわけではない
どちらかというと、デメリットばかりがフューチャーされがちです。
それではどんなデメリットがあるのでしょうか。
飛距離が落ちる

よく言われているのが、ちゃんと芯で捉えないと飛距離が極端に落ちるということです。
くどいようですが、ちゃんと芯に当たらなければ、どんなクラブでも狙ったところに打てはしません。とりあえずミスヒットをしても少しでも前に飛べばいいという人には向いていないかもしれませんが、そんなゴルフは本当の最初の初心者の内だけです。
ゴルフはアイアンでミスをしたときに、飛びすぎる方がリスクが高い
特にグリーンを狙ったショットでは、奥に外すことがトラブルになりやすいです。グリーン奥が狭いレイアウトが圧倒的に多いのがその理由です。
飛距離が落ちるのは痛いですが、飛びすぎるよりはまだいいと思いましょう。
意図せずに曲がる

重心距離が短く、開閉しやすいため球を曲げやすいと言われています。それが曲げたくなくても曲がってしまうという表現をされることが多いですね。
球が曲がる人はマッスルバックでなくても曲がる
そもそもゴルフの打球は曲がるものです。それはライの状況や風の影響など、他の要素も複合的に絡んでいて、クラブの原因だけではありません。
意図したときにだけ打球を曲げることができるのは、プロの中でもわずかな人達だけと思っておきましょう。
芯に当たりにくい
マッスルバックはフェースのスウィートスポットが小さくて、芯に当たりにくい?
逆にキャビティはスウィートスポットが大きくて、簡単に芯に当たるという説明文をよく目にします。果たして本当にそうでしょうか。
正直に言ってその違いが判るのは、上級者だけだとはっきり言いたいです。初心者~中級レベルでは、どんなクラブを使ってもそんなに結果が変わるものではありません。
自分に合ったクラブがマッスルバックだと思うのであれば、迷わずに使ってみるべきだと思います。
ギア効果が判るようになるまで、ひたすら練習を繰り返しましょう。

ヘッドよりもシャフトのチョイスの方が大事
思った球が打てない原因は、ヘッド形状ではなくシャフトの方に問題あり
クラブというものは、ヘッドよりもシャフトが変わった方が、断然振り心地が変わります。飛距離が落ちる、打球が曲がる、芯に当たりにくい、チョロ、ダフリの大きな原因は、シャフトが合っていないからです。
マッスルバックが悪いわけではありません。シャフトにはたくさんの種類があります。自分に合っているか、すぐにでも見直しましょう。
おすすめのマッスルバックアイアン5選
マッスルバックアイアンを選ぶ際には、自分のスイングやプレースタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
マッスルバックアイアンは、個々のプレーヤーの好みやスイングによって異なるため、一概に「おすすめ」と言える特定のモデルはありません。ただし、人気や評価の高いマッスルバックアイアンをいくつか紹介しましょう。
Titleist 620MB
TitleistのMB 620は、クラシックな外観と高い制御性を兼ね備えたマッスルバックアイアンです。打球感が良く、ミスヒットに対しても許容性が高いと評価されています。
- 伝統的なブレードデザイン: Titleist 620MBは、伝統的なブレードデザインを採用しており、その外観はシンプルかつクラシックです。コンパクトなヘッド形状とシャープなトップラインは、アドレス時に自信を与え、ボールを正確に打つことをサポートします。
- 優れた打球感とフィーリング: 620MBは、その打球感とフィーリングの良さで知られています。マッスルバックデザインにより、ボールとの接触時にプレーヤーに豊かなフィードバックを提供し、ミスヒットに対しても独特の振る舞いを示します。
- 高い制御性と操作性: このクラブは、高い制御性と操作性を持っています。ミスヒットにも寛容な反応を示し、ヘッドのひねりが少ないため、ボールを直線的に飛ばすことができます。また、スピンコントロールも優れています。
Mizuno Pro 241
Mizuno Pro 241は、ミズノのマッスルバックアイアンの中でも特に注目されるモデルです。このクラブは、ミズノの職人技術と最新の製造技術が融合され、上級者向けの高い性能と打球感を提供しています。
Mizuno Pro 241の特徴を見てみましょう。
- プレミアムな外観とデザイン: Mizuno Pro 241は、美しいブレードデザインとプレミアムな外観が特徴です。そのコンパクトでスリムなヘッド形状は、伝統的なマッスルバックアイアンのスタイルを継承しています。
- 打球感とフィーリング: Mizunoは、その打球感の良さで知られており、Mizuno Pro 241も例外ではありません。このクラブは、ミスヒットに対しても独自のフィーリングを提供し、プレーヤーに正確なフィードバックを与えます。
- 高い制御性と操作性: Mizuno Pro 241は、高い制御性と操作性を備えています。そのマッスルバックデザインは、ヘッドのひねりを最小限に抑え、ボールを正確に飛ばすことができます。また、ボールへのスピンコントロールも優れています。
- 精密な製造技術: ミズノは、クラブの製造において精密な加工技術を持っています。Mizuno Pro 241もその例外ではありません。最新の製造技術と職人の手作業が組み合わされ、高品質なクラブが生み出されています。
Mizuno Pro 241は、その美しいデザインと高い性能で、上級者からツアープレーヤーまで幅広いゴルファーに支持されています。
TaylorMade P7 MB
TaylorMadeのP7 MBは、マッスルバックアイアンの中でも特に評価の高いモデルの一つです。このクラブは、ツアープレーヤーや上級者向けに設計されており、その優れた制御性と打球感で多くのゴルファーから支持されています。
P7 MBの特徴を以下に挙げてみましょう。
- 伝統的な外観とブレードデザイン: P7 MBは、伝統的なブレードデザインを採用しており、コンパクトでスリムなヘッド形状が特徴です。そのシンプルな外観は、ボールを正確に打つことに集中できる環境を提供します。
- 高い制御性とフィーリング: P7 MBは、ミスヒットに対しても厳しい反応を示すマッスルバックデザインを採用しています。そのため、ヘッドのひねりが少なく、正確なショットが可能です。また、打球時のフィーリングも非常に良く、プレーヤーに直接的なフィードバックを提供します。
- 精密な加工と品質管理: TaylorMadeは、クラブの製造において高い品質管理と精密な加工技術を持っています。P7 MBもその例外ではありません。最新の製造技術と職人の手作業が組み合わされ、高品質なクラブが生み出されています。
PING BLUEPRINT T
PINGのBLUEPRINT Tは、マッスルバックアイアンの中でも注目すべきモデルの一つです。PINGは、その革新的なテクノロジーと高品質なクラブで知られていますが、BLUEPRINT Tはそれらの伝統を受け継ぎながら、より上級者向けのデザインを採用しています。
BLUEPRINT Tは、ツアーレベルのプレーヤーや上級者向けに設計されており、その特徴は以下の通りです。
- ツアーレベルの制御性と打球感: BLUEPRINT Tは、パーシミストのために設計されており、そのマッスルバックデザインは高い制御性を提供します。また、打球感も非常に良く、ボールとの接触時にプレーヤーに直接的なフィードバックを提供します。
- コンパクトで伝統的な外観: BLUEPRINT Tは、コンパクトなヘッド形状と伝統的なブレードデザインを特徴としています。これにより、ボールに対する信頼性が高まり、アドレス時の自信を持ってショットに臨むことができます。
- 精密な製造技術: PINGは、高い品質管理と精密な製造技術で知られております。クラブヘッドの製造において、最新の技術と職人の手作業が組み合わされており、高い品質を保証しています。
SRIXON Z-FORGED Ⅱ
SRIXON Z-FORGED IIは、SRIXONのマッスルバックアイアンの中でも注目されるモデルの一つです。このクラブは、プロフェッショナルから上級者まで幅広いゴルファーに向けて設計されており、高い制御性と打球感を提供しています。
以下に、SRIXON Z-FORGED IIの特徴をいくつか挙げてみましょう。
- 優れた打球感とフィーリング: SRIXON Z-FORGED IIは、その打球感とフィーリングの良さで知られています。マッスルバックデザインにより、ボールとの接触時にプレーヤーに正確なフィードバックを提供し、ミスヒットにも寛容な反応を示します。
- コンパクトでシャープな外観: このクラブは、コンパクトでスリムなヘッド形状を持ち、シャープなトップラインが特徴です。その外観は、伝統的なマッスルバックアイアンのスタイルを踏襲しつつ、モダンな要素も取り入れています。
- 高い制御性と操作性: SRIXON Z-FORGED IIは、高い制御性と操作性を備えています。ミスヒットに対しても独自の振る舞いを示し、ボールを直線的に飛ばすことができます。また、スピンコントロールも優れています。
まとめ
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。マッスルバックの魅力を、私が伝えられることはできる限り伝えました。
今までマッスルバックを選択肢に入れていなかった方はぜひ試しに一度使ってみてください。
まとめ
- マッスルバックが難しいのではなく、キャビティがやさしいということ
- キャビティの本当のギア効果が判るのは上級者だけ
- どんなヘッドを使っても、ミスショットをすれば同じこと
- マッスルバックを使っていた方が、ゴルフの上達が早くなる
- 打球が悪い原因はヘッドではなく、シャフトの方に大きな要因がある
- 自分がカッコいいと思うクラブを使っていた方がゴルフが楽しい
マッスルバックアイアンは、決して上級者以外が使ってはいけない代物ではありません。
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